文教社会常任委員会視察「立川市立第一小学校」
- 2019.05.30 Thursday
- 21:09
5月20日〜22日にかけて、市議会文教社会常任委員会で視察に行きました。
他市の取り組みはとても興味深く、学ぶことが多いです。
いただいた機会を、町田市の施策に還元できるように頑張ります。
1日目:東京都立川市(立川市立第一小学校)
ここは、校舎建て替え時に、小学校・学童クラブ・学習会館・図書館の複合施設化したもの。
複合化とともに、オープンスペース型の教室配置に。
1、小学校と学習会館(ホール、学習室、体育館などがある)
学習会館の2階の体育館(一般にも開放)が渡り廊下で行き来ができるようになっており、体育の授業はそこで行う。学習会館側には、係の方が常駐して安全性を確保。
2、小学校と図書館
地域図書館と学校図書室が可動式の壁でつながっており、平日授業中は、
事前に連絡をしておくことで、図書館の本の閲覧が可能。土日は、逆に学校図書室を開放し、閲覧が可能。
3、小学校と学童
学校敷地内にあり、下校後すぐに利用が可能。定員60名のため、入所できない児童もいる。
・小学校の特徴
オープンスペース型の教室、キャスター付きの黒板のため、机イスの配置がそれぞれ自由。
教室という概念が物理的には取り払われたような印象。
校舎には、中庭が3ケ所あり、校長室・職員室も部分的にガラス張りで開放的。
・校長先生の説明と質疑
複合施設であること、オープンスペースの学校の校舎をどう生かすか試行錯誤の5年間。
「みんなに同じことを教える」という日本の学校の伝統をハード面から問い直されているような意識。
メリットは、教員の自由度が高いため、席替えならぬ教室内の向きを変えたり、三角形の配置にしたり、
新しい取り組みが柔軟に生まれている。
オープンになっていることで、かえって子ども達はまわりを意識して、静かに授業に臨むようになった。
発達障害の児童への個別配慮としては、クラスによって入り口にカーテンをつけて視覚刺激を減らすなど
しているが、正解はないので、今後も課題。
・地域に開かれた学校とセキュリティのバランス
小学校は校門が電子錠になっており、番号を入れないと開かない。地域の方や保護者はインターホンで開けてもらう。
電子錠は開校当初はなかったもので、必要性から後から整備してもらったとのこと。
・視察をして
ハード面が変わることで教師や児童の教育活動が工夫されるという点が興味深かったです。
私自身、小・中学校とオープンスペース型の公立校に在籍していて、当時の教育実践を読んだ際に、
新しい教室の形に対して、教師は新たな創意工夫を発揮したということが書いてあり、今回の
立川第一小学校の状況と重なると思いました。
また、施設の複合化が、地域からの要求という点が重要だと思いました。校舎建て替えについて
地域の請願が採択されたことが紹介されました。近隣の施設の老朽化もあり、学習会館、図書館との
複合化が実施されたとのこと。学校が地域の大事なコミュニティの中心であり、将来にわたって地域に活用される
施設であることが求められているのだと思いました。町田市の公共施設再編計画、学校統廃合問題などと比較すると
地域住民の要求や願いに依拠した公共施設の複合化という点で、得るものが大きかったです。
校門入ってすぐに、ガラス張りの給食室。調理員さんの様子がよく見えます。匂いだけでなく、視覚からも給食が
楽しみになりそうです。他の議員からも「これぞ食育だね」という感想が出ていました。
田中美穂(日本共産党 町田市議会議員)
電話・FAX/042-734-1116(田中美穂事務所)
メール/miho.jcp@gmail.com
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